極細セガール

耳たぶの付け根がずっと痛かった。夕方ごろ水で患部を流してみた、しみて痛かったがその後痛みは消えていった。朝風呂に入ったときよく石鹸の泡を流さないで残っていたのだろうと思う。意外と人の皮膚は弱い。もう23年も操縦しているこの体のことだが、まだまだ新たに気付くことがあるものだ。
わかってないと言えば自分のこともそうで、最近は自分がどうしたいのかよくわからなくなることがある。後悔して、ちっちゃい人間だなあ、と自分に文句を言ったりする。
今この地にいる唯一の友達がまたよくわからない人だから余計ややこしい。俺は彼のよくわからない言動はコミュニケーション力の不足からきていると最近感じている。
そいつはパソコンが得意で、先日パソコンを作ってもらった。3万6千円払い、品を頂いた。俺は彼に注文をしたとき「一緒にパーツを探そう」と言っていた。メンテナンスの為に構造を少しでも知っときたかったし、何よりも探すのが楽しそうだったから。しかしその数日後、いつパーツ探し始めるのか気になっていた俺に彼は「パソコンできたから、取りに来て」と言った。なんとも無機質な対応で人付き合いが面倒なのかと感じざるを得なかった。うそでも「ごめん、オークションで安くて良いの見つかったから先に買っちゃった」とか付け加えればまた違うのだが。
またそのパソコンが不安定で彼に修理を頼んだのだが、なかなか直らず、何が気に食わないのか言わんと修理途中で帰ってしまう。「大体直った、これで大丈夫のはず」と言い残し逃げるように去っていく彼、その後取り残された俺が動作確認すると案の定まだ調子が悪い。「人事だからって適当にして帰るなと」文句を言おうと電話すると留守電につながる。それが3日ほど続く。小さいことでもイライラしてくる。
その3日目と言うのが昨日で、もう我慢できんと思ってることをメールで言ってやった。酒の席でしか言えないようなことを。すると数時間後やつから電話があった、拍子抜けするほど素直な対応だった。なんか妙に嬉しかったり。
パソコンをよく見れば、彼がどうにかパソコンを正常動作させようと持ってきた私物のパーツがちらほら。俺は俺で子供っぽい彼奴についつい親父みたいな口調になっていた気がする。
難しいですよ。
今日は1000円床屋へ行き、混んでいましたが、40分待つことにしました。入り口の札が「closed」になってましたよと店員さんにつげ、親切で「open」にしてあげて、店員さんは「すみません、どうも」って笑ってましたけども、よくよく考えると、今日は何の理由か店員がその人一人だけで、とても忙しそうにしていて、昼飯なんて食う暇なく客は入るし、恐らくあえて、間違った振りして「closed」にしていたのだろうと。その後私は注文より2㎝程も短く前髪を切らました、その予感は確信に変わりました。
難しいですよ。